2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

路傍の如来の説法−5〈残暑の頃の集い①〉

上野の森の木々も隙間を塞がんとするが如く精一杯に繁り.まだその勢いの衰えを見せぬ日差しは大地を焦がすが如く照り付け.時折り吹いてくる涼風が仏衣の裾を揺らし、行く夏を惜しむかの如く鳴き交わす蝉の声に.秋の足音を感じる残暑の頃、人々は別段に示し合…

主観的思考

釈迦尊(ブッタ)は明確にそして適切に仰った 「もし人が一切の妄想から離れる事が出来れば、人は汎ゆる苦悩から完全に解放される」人は心のプロセス(五蘊作用)を.正しく理解しなければ.心を真に浄める事も.汎ゆる自らが造り出す苦悩(ドゥッカ)から解き放たれ…

所有の次元と存在の次元

〘所有の次元〙と〘存在の次元〙社会は事物を所有してゆく事により垂直的(積層的)に[所有の次元]を形成し、その所有量と質を以って人間としての価値判断の尺度とする事により却って無明(無知)と盲目性を深めて行く所有の次元の事物とは.本質的には手段として…

仏教は超.現実主義

真の仏教を理解する上で、先ず必要であるのが.お釈迦さまは現実主義者で在られたという事ではないでしょうか… 現代でも多く見受けられますが、お釈迦さま在世.当時は無明と迷信が溢れ返り、中でもバラモン教という得体の知れない神仏への信仰が.権威と歴史を…

仏道は犀角独歩に歩むもの

【甘露の門は開かれたり.耳ある者は聞け】 ⭕仏道は犀角独歩に歩むもの 立ちたいと欲して立て、座りたいと欲して座れ、歩きたいと欲して歩け、走りたいと欲して走れ、眠りたいと欲して眠れ 世界は[意志と表象としての世界]であり、心の底から湧き上がる内発的…

感覚的享楽

感覚的享楽 ⭕魅惑し.魅力し.享楽を生じさせるもの事 ⭕悪い結果.状況の変化.飽き.別離によるドゥッカ(苦.悩み.心痛.不安定さ.儚さ.不満……) ⭕自由あるいは解放 悲観的でも楽観的でも刹那的にでもなく、人生の享楽を.その痛みと悲しみと空しさ、そしてそれらか…

無明

世間と言うものは.実は真理(事実.真実.現実. 実相)を素直に認める性格は持ってはいないのです。 いつの時代でも大衆とは[虚妄]に興味を惹かれ.[虚妄]を愛して.[虚妄]に魅入られてしまうものなのです。 信じるという事は.本当に物事を理解し.物事が見えている…

今日も気付いた事がある

「お互い様とお陰様」 露と生まれし人の身で 無明の闇を振り払い この世の真理を見透して 死ぬるに優る幸せはなし 森羅万象 有り難きかな 如来品正師 多々方路傍石⭕今日も気付いた事がある特に、承認欲求.自己顕示欲.欲望.見栄.自我意識など所有の次元の事物…

喜び.快楽.幸せを求めて

人は皆、喜び.快楽.幸せを求めて生きている、例え此れから死のうとする人でも.ガソリンを買い込み火付けを目論む罪人でも.他者をひれ伏せようと攻めたてる人でも、皆.その中に喜び.快楽.幸せを見い出すからに他ならない。 ⭕人々が[喜び.快楽.幸せ]だと思い.…

自我と自分

今日は[自我]という世俗諦への重大なテーマと[自分]という存在に付いて説こう。 釈迦尊(ブッダ)の入滅後.この[自我]と[無我]が正しく理解されない処から世俗諦の多くの誤解や間違った見解や観念が生み出されて来たとも言え.幾百千の気付き(小悟)から始まって…

智者は[今]を生きる

「智者は縛られず」 釈迦尊(ブッダ)は仰っている。 智者は昨日を悔いたり明日を心配せず、とにかく「今」を生きている。だから毎日が輝いているのだ。 愚者は昨日を悔い、未だ来ぬ時を憂い、「今」を見ようとしない。 青くとも刈り取られた葦には命がないよ…

路傍の如来の説法-4 <初冬の集い.顕貴の集い>

自分を高め世界を変える真正な仏教 覚醒.目覚め.超越.乗リ越え.解放.解き放て. 路傍の如来の説法 【初冬の顕貴(ときめき)の集い】 僅かに吹く風にも冷たさが感じられる初冬の上野不忍口前にいつものように路傍の如来は立って居られた。 上野の森の絨毯を引き…

路傍の如来の説法-3 <秋口の集い>

自分を高め世界を変える真正な仏教 覚醒.目覚め.超越.乗リ越え.解放.解き放て. 【路傍の如来.説法録 その三】 【秋口の集いでの説法】 夏の暑さも大分と和らぎ、吹く風もだいぶ穏やかに感じられる秋口ともなり、西の山々も微かに色付き始めたある朝、人々は…

路傍の如来の説法−2〈初夏の集い〉

【路傍の如来.説法録。その二】 【初夏の集いでの説法】 上野の森の木々も勢いを増した日差しを浴びて萌えるような緑に覆われ、吹く風もだいぶんと温かく感じられる蝉も穴から這い出しちらほらと啼きだした初夏の頃、人々は別段に示し合わす事もなく再び導か…

路傍の如来の説法−1〈晩冬の集い〉

自分を高め世界を変える真正な仏教 覚醒.目覚め.超越.乗リ越え.解放.解き放て【路傍の如来.説法録.その一】 晩冬の集いでの説法 開経偈 南無 到達者であり正覚者たる彼の釈迦尊(ブッダ)を礼拝します 到達者であり正覚者たる彼の釈迦尊(ブッダ)を礼拝します …

依り処(精神的支柱)

無明に生まれし人の身は、本質的.盲目的なドゥッカ(不安定さ.不完全さ.苦しみ.不安.恐怖.迷い……)により、保護.安全.安心.恩恵を渇望し、自己保存.自己防衛の為には何かしらを依存する依り処(精神的支柱)として.一時的安定を辛うじて保ちながら生きている存在…