2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

精神的支柱(拠り処)

子のある者は、子について憂い、 また牛のある者は、牛について憂う。 人間の憂いは執着する拠り処により起る、実に執着する拠り処のない人は憂うる事がない。 自己の拠り処は自己のみなり 他に如何なる拠り処が有ろうか 自己のよく調御せられたる時、 人は…

中道は平安なり

得体の知れないものへの信仰(拠り処)を否定された釈迦尊(ブッダ)の教えである仏教に於いて片極に偏らなき中道を目指すとき、それは現実主義に根ざした宗教(人間がむねとすべき教え)である仏教は、それとは真逆な性質を有する信仰との中道を図るとは、得体の…

安心と不安(無明)

無知(無明)とは何か。 仏陀は「人みな無明あり、一切の苦悩は無明より生ずる。無明ゆえに偏った見方をしたり執着したりして苦しむのである」と仰った。雑阿含経が丁寧に解き明かしている。 「無明とは何か?過去と未来を知らず、過去と未来との関係を知らぬ…

所有と存在

社会は所有してゆく事により垂直的(積層的)に構築され成り立っているが所有の次元の事物とは手段的な価値(付随物)の便宜的なものでしかなく決して目的ではないにも関わらず必要以上に魅入られ執着しドゥッカ(苦や不満)という本質のものであっても貪ろうとす…

釈迦尊(ブッダ)が目指したもの

相互依存関係性(縁起)における汎ゆる物事を象徴化(シンボライズ)し感謝し.畏敬し.崇め.奉り.信仰心へと高め、拠り処(精神的支柱)とし、現実を直視し、現実の中で今ある汎ゆる困難に立ち向かい乗り越えてゆく道こそ、人を真に幸せへと導く道であり、人間の本…

ブッダの御心は日本に伝わらず

残念ながら釈迦尊(ブッダ)が説かれた真実の仏の御教え(仏教)は、日本では受け入れられず、後代になって伝来(最澄や空海が持ち帰った)した釈迦尊の身教えとはとても言い難い得体の知れない神仏への信仰が日本中に根付いている。では大乗仏教は仏教ではないの…

宗教と信仰

確かなものへの信仰があり、在家の生活を営む人に「誠実・真理・堅固・自制・施与・忍耐」という六種の徳があれば、その人は今世に於いても来世に至っても憂えることがない。 この世に「誠実・真理・堅固・自制・施与・忍耐」よりも更に勝れたものはなし こ…

因果律にみる輪廻と再生

因果律(縁起)とは、他の物事を条件付け、他の物事に条件付けられる相対的な依存関係性を解き明かした仏教思想の根幹を成す此の世界(現象世界)の天地自然の法則(物理法則.摂理)です。努力して内観している修行者に諸々の物事が因果関係の連鎖を成していること…

人間の本質

苦しみ、悩み、不満は、執着より生起する。 執着は、貪欲と渇愛より生起する。 貪欲や渇愛は、無知(無明)により生起する。 無知(無明)は、老いと死を条件付けられて生起する。 老いと死の因縁は、誕生により生起する。 このように無明(無知)を条件つけられ生…

身軽と気軽

生きる事を謳歌するためには心を蟠りや束縛から解き放ち軽安.自由であらねばならず、その為には無執着と寛容で在らねばならない。生きる道に苦悩と不満を募らすものは、執着により負担を自ら蓄積させているからに他ならない。 そして[味わう]とは意識.思考が…