無明の闇を照らす光明

 

 ⚫無明の闇からの脱出
人の心の[無明の闇]を根絶し晴らしたならば、二度と煩悩(全ては存在欲に起因する)は現れない。
それは同時に輪廻(連鎖.継続運動)を繰り返させていた執着のエネルギーの消滅でもあり、再生エネルギーの消滅こそ解脱であり、輪廻の激流からの脱出であり、唯一の成仏法である。
過ってカルト教祖達が煩悩に塗れながら最終解脱を果たしたと嘯きながら.微生物(生命の根源・無間地獄)へと再生していったのだが、神通力で透視した彼等の前世は爬虫類族(蟇)であり.爬虫類族からの転生者は生命の根源から捕食の関係性に則り.輪廻を繰り返す破目に陥り易いという業(カルマ)を具している事さえ自覚することが出来ない無明(本質的無知)は憐れでもある。
⚫煩悩(全ては存在欲に起因する)
煩悩を滅尽する事は出来ない。
何故ならば煩悩こそ生存の素因であり、生きる意欲も煩悩であり煩悩の滅尽とは即ち生ける屍に等しく、煩悩の支配から解き放たれ煩悩を心の支配下に置きコントロールする事が.無明の闇の中を盲目的に生きる存在からの解脱である。微生物から人類までの進化も煩悩(存在欲)により成し遂げられたのだから。
だが煩悩の要求(欲求)に幾ら応えた処で.更なる要求をしてくるだけで.永遠に満たされる事のない不毛な荒野を彷徨っていくような人生を築くこととなる…
却ってそんな煩悩を抑制していくならば.煩悩により燃え盛る欲望の炎は次第に鎮まり、吹き荒れ心を掻き乱す欲望の風は次第に治まって、心は湖面が鏡面の如く澄み渡り、真実(真理.実相)を映し出す…
⚫煩悩が向かう所有の次元の事物
<定義>
🔵所有の次元の事物 
金銭・財物・物欲・地位・称号・身分・権威・権利・承認・名声・理解・権力・勢力・威力・家族・仲間・健康・長寿・容姿・知識.情報・・・など
人間が生きる上で.とても大切なものではあるが決して生きる目的物ではなく、便宜的な付随物に過ぎない。
所有の次元の事物と人間としての価値とは別次元であり
所有物の輝きを以って.自分が輝いていると錯覚してる愚かで心の貧しい者も多く、社会も所有の次元の事物の所有量により、人間としての価値を量ろうと錯覚する傾向があるが、人間の価値は所有物による輝きとは異質な、丸裸であっても.その存在性により輝くものである。
所有の次元の事物も、ある意味の権威主義的な錯覚でもあり、東大の卒業証書という権威があっても優秀な人間とは限らず、医師免許という権威を持っていても病を治せるとは限らず、大金持ちという権威を持っていても心が豊かとは限らず、政治家と言う権威を持っていても国民に奉仕するとは限らず、裁判官という権威を持っていても公明正大とは限らず、警察官という権威を持っていても悪事を働かないとは限らず、大僧正という権威を持っていても仏の教えに従っているとは限らないのだから.しかし如来(tathagata)とは権威ではなく.誰であれ絶対真理(tatha)に到達した人(存在)を如来と呼ぶのである
かの偉大なる如来の真の御心は、如来のみぞ識るのだから…
⭕存在の次元
人間性・精神性・人格・人の質・人柄・器量・知性・存在感・本質的性質・・・など
🔵真実を歪めるもの(色フィルター)
思い込み・勘違い・欲目・固定観念・既成概念・錯覚・誤解・無知・主観・感情など
①金財
天から金や財が雨の如くいくら降ってこようが、決して欲望は満たされる事がない、智者は知っている。欲への執着の果てに得られる快楽は少なく、苦悩は多大であることを...
例えば、今1万円持っている人は、一万円ぐらい直ぐに無くなってしまうから.百万円あったら満足が得られるのに...と考える。
しかし今百万円持ったとしたら、百万円ぐらい直ぐに無くなってしまうから.一千万円あったら満足できるのに...と考える。
例え世界中のお金を得たとしても、貪りの心は満たされることがない。盗まれ.奪われ.だまし取られる恐怖と心配で疑心暗鬼な辛い日々を過ごすだけ
幾らあっても[もっともっと]と貪り、決して満たされる事がないのが煩悩の要求(欲求)なのである。
②権力.勢力
例え世界を征服したとしても人々の心までは征服できず
奪われる恐怖と心配で疑心暗鬼な辛い日々を過ごすだけ
祇園精舎の鐘の声..諸行無常の響あり..沙羅双樹の花の色.
盛者必衰の理を現わす..驕れる者も久しからず..ただ春の夜の夢のごとし..猛き者も遂には滅びぬ..偏にただ風の前の塵にオナニー(同じ)
③寿命
最近、200歳まで寿命が延びるだろうと騒がれているが、人間、何歳まで生きたのか.など本当はそれほど意味はなく、何年生きたか..ではなく、どう生きたか...が問われるのであり、五十年生きれば百歳まで欲し、百歳まで生きれば二百歳を欲し、決して満たされる事なく.死を恐れながら煩悩に翻弄されるだけで、生きる苦労(生存苦)を多く重ねるだけでもあるのだから...