景教の影響

唐代にもたらされた東方キリスト教(ネストリウス派)を中国では景教と呼び唐代三夷経の一つとして尊ばれ、中国の大乗仏教はその影響を強く受け、より妄想的な得体の知れない神や仏や怪しげな力への他力思想へと変質して、その景教を内包する中国仏教は日本に伝播され、より景教思想を強めた阿弥陀仏の他力に縋る浄土宗.浄土真宗が興り、観音菩薩の他力に縋る天台宗日蓮宗が興り、バラモン教.ヒンディー教の神仏や真言(マントラ)の他力に縋る天台宗(天台密教)や真言宗(真言密教)を興し、仏教の基本思想である[諸行無常]に説かれる神性.仏性とは異質な神や仏を妄想し、[諸法無我]に説かれる魂.霊魂.霊体の不在を否定した実体的.永続的な魂.霊魂.霊体を妄想し、[一切皆苦]に説かれる苦(不安定性)の継続(輪廻転生)と成仏(安定性)との関係性(縁起)を否定した.極楽浄土や此の岸の仏界.天界を妄想し成立している…だから信じがたい話だが.各宗派.各開祖が秘蔵する秘蔵書の多くが景教の教典.教義(ドグマ)や論蔵(アビダルマ)なのだから。
景教に侵されず.影響されずに在るのが、頂乗仏教なのである…

【唐代三夷経】
キリスト教ネストリウス派景教
ゾロアスター教(祆教)
マニ教(明教
タントラ教(タントリズム)
ミトラ教(ミスラ.弥勒.摩多羅)密教