神秘主義(オカルティズム)

身を慎み 言動を慎み 平和に在れ
しかして 過ちを改むるに憚る事なかれ


迷信と無知とに覆われた暗黒時代を抜け出しても尚、神秘主義(オカルティズム)という盲目的な観念から解放される事が出来ないのは、カルティズムの語源でもある[隠れてる力]が天地自然の理法に反することを証明しようとする時、不毛な悪魔の証明(~項目参照)に迷い込んでしまうからなのです…
例えば.有るという証明は眼前に事実を実証すれば良いだけの話なのですが、本当には無い妄想的なものでも.有るという主張を否定して無い事を証明する為に.世界中探し.全宇宙を探して何処にも無かったとしても[隠れている力]を見つけられなかっただけに過ぎないという詭弁の前には、抗弁し得ない不毛な論理に陥るだけのなのですから…
神秘主義(カルティズム)は現代社会にも蔓延していて.多くの無明で善良な人々を惑わし.魅入らせ.捕えて妄信させて無明の闇を深めさせているのです…
★妄信.盲信とは物事が本当には見えていない事であり、寝呆け.染めら.縛られてゆく…


世の中には汎ゆる罠が蜘蛛の糸のように張り巡らされていて、無明な人達が.それと気付かずに迂闊に近づくと耳障りのよいプラパンチャ(戯れ言.能書き.美辞麗句.空論.妄想的観念.染脳(洗脳)テクニック.プロパガンダ…)などに絡め取られ、大切な時間と人生と金財などをドブに捨ててしまう結果となるのです…

神秘主義(オカルィズム)とは、人の持つ無明の闇を深めさせ.無明な人を依り一層盲目的にさせてゆくものであり、得体の知れないものや力への信仰を始めとして.神智学や古くはゾロアスター教バラモン教.タントラ教を源流とする秘密教(密教)など、不完全な存在である人間の持つ?神秘的な潜在能力を引き出したり.得体の知れない神や仏と合一する事により.今の自分を高次元の存在へと変身を遂げたり.神仏の力を獲得する事を目指すのが.神秘主義(カルディズム)であり、その本質は[無いものねだり]や[スーパーマンへの憧憬]などと同質の幼児性欲求に他ならず.その延長線上に幾多の新興宗教.カルト集団.宗教劇団が形成されているのです…
■盲信.妄信
[寝呆け 染められ 縛られた]
無明な妄信.盲信的な神秘主義(オカルティズムから、[目覚め覚醒し、乗り越え超越し、解き放たれ解放される]ことを目指すのが、真の仏教なのです…


一切皆苦と説かれるように.本質的にはドゥッカ(不完全さ.不安定さ.弱さ.脆さ.苦悩.心痛.怖れ.悔い.哀しさ.憐れ.空しさ.実質のなさ.欲望.不満.無常)な存在である人間は、自己防衛煩悩と自己保存煩悩により、絶対的存在として得体の知れない神や仏や神秘的な力を妄想し、依り処として拝み.敬い.畏れ.祈り.崇めることにより.保護.安全.安心.救済.恩恵を願い、心の慰め.安らい.安定を欲したのであり、無くては成らないものだと錯覚していて、根深いこの心情.無明から目覚め覚醒し.乗り越え超越し.解き放たれ解放される事が出来ずに.益々.神秘主義に嵌りこんだり、また神秘主義に代わって無常な[所有の次元の事物]を依り処として変化生滅に翻弄されている…妄想への依存が空しいように、変化生滅してゆく無常なものへの依存が更に空しいものである事に、気付くこともなく…


酔生夢死してゆく.人生を肯定する人達は、阿片中毒の中を夢幻を見ながら死んでゆく人生を理想的な人生だと言っているようなものであり、それは五感官(眼耳鼻舌身)への刺激(快感)を本当の幸せと勘違いして、五感官の刺激に依存して、その無常な刺激を更に求め続けてゆきながら[五欲に耽って生きていれば、やがて究極の幸福に到達できる][人間の生きる道はこれしかないのだ]などという.神秘主義者(オカルティズム)さえも真っ青な暴論に他ならないのです… 
感覚.感情.主観.妄想に触れ回されるから苦(ドゥッカ)を生じさせているのであり、つまりは感覚.感情.主観妄想こそ苦しみの根源であり、感覚.感情.主観.妄想に翻弄されると言う事は、少しの快感と引き換えに大きなドゥッカ(苦しみ.心痛.不満…)の中を生きてゆく事となるのですから…