報酬

❖ 報酬
残念ながら.悪癖.愚かさ.無明.怠惰.不善.渇望.貪欲.我執.苦(ドゥッカ)などから脱出する為には.それらから受け取る報酬より.真理や善徳に沿った生き方により受け取る報酬のほうが.如何に大きく堅固であるか納得できなければ.人は中々.精進することが出来ないものなのです…
真理に気付くとは心がそう理解する事であり、悦楽と歓びの中を真理へと向かい
実存的な涅槃(ニルヴァーナ)を得るのであり…[悦楽の中で智慧の悟りを啓く]のが仏道であり、仏道を完成させる為には智慧(叡智)が必要で、論蔵(アビダルマ)に阿(おもね)ったり.観念論に追従したり.無思考に不毛な系譜を紡いだり.無明の闇の中で盲目的に現状に甘んじて居ては決して仏道を完成する事は不可能なのですから…
人は皆、喜び.快楽.多幸感などの[報酬]を求めて生きているのであり、苦行や無明や暗愚な生き方による所有の次元の事物という報酬より、真理の発見や精神性(人格)の向上や善徳の功徳による堅固な報酬(大楽・ニルヴァーナ)が如何に奥深く甘美で.静逸.安寧であるか…智慧(叡智)により片鱗を日々.受け取ってゆくのが修養であり仏道なのです。
故に[悦楽の中で智慧の悟りを啓く]と仏道の報酬が説かれるのです。