顕貴(ときめき)の日々

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●暗夜行路
人間は、一寸先は闇の中を手探ぐりしながら、盲目的に生きてゆく存在です。
明日をも知れない身の上であり、今、目の前のドアを無警戒に開けた途端、前に殺人鬼が刃物を持って待っている可能性(確率)も無いとは言えず、豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまう確率もゼロではないのです…
●無明
そんな暗夜行路に立ち向かって行かねばならない盲目的で[不安定な存在]である人間は、その暗闇を照らしてくれる灯り(拠り処)を必要としてるのです。
●ドゥッカ(生存苦)
盲目的存在には、生きる事自体が苦(ドゥッカ)なのであり、その不安定性.不完全性.苦しみ.悩み.迷い.恐怖.心痛.悔い.哀しみ.儚さ.弱さ.脆さ.空しさ.実質のなさ.惨めさ.無常さ.無明.渇き.欲望…という本質的な苦(ドゥッカ)により、自己防衛.保護.安全.安心.恩恵などの為に創造神を妄想し、自己保存. 永遠的な存在への欲望が魂.霊魂.霊体などを妄想させるように、盲目的存在とは何かしら支え.縋り.頼り.掴まり.照らしてくれる拠り処(精神的支柱)を必要として辛うじて暗闇の中を生きている。
●楽は苦の種、苦は楽の種
過ぎ去った過去に捉われても、未だ来ない根拠もない未来に期待していても苦(ドゥッカ)を造り出すだけ。
妄想に過ぎない過去に縛られていては今という一瞬の現実を取り逃がしてしまうだけ

もし無明の闇を振り払い.明日が明確に解り、未来が確実に見えたとしたら.それも苦(ドゥッカ)に他ならない。
どうなるか既に答えが出ている道を歩く事ほど苦痛なものはないだろう。
張り合いもない退屈で飽きる道だろう
本当の安心も安全も喜びも幸せも自らが切り開き.達成させてこそ味わえるもの。
今日はどんな一日か..明日がどうだろう..未来はどうなるか..と、期待と不安を織り交ぜた変化生滅の味わいの中に顕貴(ときめき)は生まれる。
顕貴(ときめき)のある人生とは[苦は楽の種.楽は苦の種]と気付くことではないだろうか。